オランダの裁判所が、ビットコインを貸していた原告に有利な判決を下し、ビットコインを「譲渡可能な価値」と判断を下した、と20日に公開された裁判所の文書にて明らかになりました。
ビットコインをめぐる裁判
オランダの裁判所が、ビットコインを貸していた原告に有利な判決を下し、ビットコインを「譲渡可能な価値」との判断を下しました。
これは、20日に公開された裁判所の文書にて明らかになりました。
この申し立ては、J.W.デ・ヴリース氏が2月2日に未公開企業のコインズ・トレーディングに対して行われたものです。
同社を巡っては、申立人に負っているマイニング収益である0.591BTCを支払うか、最大10,000ユーロの罰金支払いを中部オランダ下級裁判所が命じていました。
裁判所が見るビットコインの価値
裁判所は同社(コインズ・トレーディング)に対して、「全額を支払う」か「破産宣告を受ける」ように命じました。
なぜ?
⇒命じられた義務を履行しなかったため。
裁判所の判決について
ビットコインが「財産権」の特性をすべて示しており、したがって財産権のもとにBTCを譲渡するよう申し立てることは法に適っている
と、きわめて明確に述べています。
ビットコインは、権利者のコンピューターのハードドライブ上にあるデジタル方式で暗号化された独自の一連の数字と文字から構成されている
ビットコインはウォレットからウォレットへと送金することで引き渡される
ビットコインは単独動作する価値を持つファイルで、決済において支払人から受取人に直接引き渡される
つまり…
ビットコインは価値を持っている
ビットコインは譲渡可能だということになる
裁判所は、ビットコインは財産権の特性を示し、ビットコインでの支払いを求める申し立ては、審理される資格がある申し立てと見なされなければならない
と、見解しました。
J.W.デ・ヴリース氏とコインズ・トレーディング社の間に明白な契約があると判断。
当該債務はビットコインで負っていたのだから、その額の返済も同じ(同通貨)じゃないといけないということなのでしょうね。
ちなみに裁判所は、この法的関係を民事上の支払い義務とみなしているようです。
まとめ
オランダの裁判所は仮想通貨のことを”通貨として認める”その方向で進んでいるように見えます。
しかしながら、他の機関はそうではないようです。
G20の金融安定理事会(FSB)が20日に公表した文書で「FSBは仮想通貨を通貨というより資産とみなす」としています。
「貨幣価値とは?」その答えや答え方・そして捉え方はまだまだそれぞれの国や機関で異なるんでしょうね。
トータル的な意味での規制が生まれない限りは…