FTC(米国連邦取引委員会)が、委員会の消費者保護や競争のミッションに影響を与える詐欺スキームを特定するのが目的とするブロックチェーンのワーキンググループを立ち上げたと16日、FTCの公式ウェブサイトで発表されました。
仮想通貨分野での詐欺行為に対抗
FTC(米国連邦取引委員会)の・テクノロジスト代行ニール・チルソン氏によると、次のとおり。
このブロックチェーンのワーキンググループの目的は、委員会の消費者保護や競争のミッションに影響を与える詐欺スキームを特定すること
そして、専門スキルと実践を1つのプラットフォームに集約し、ブロックチェーンや仮想通貨分野での詐欺行為に対抗していくとのこと。
ワーキンググループの主な目標
・外部専門家を招くなどし、仮想通貨やブロックチェーン技術に関するFTC職員のスキル向上
・内部コミュニケーションや外部連携の支援による活動強化
・FTC(米国連邦取引委員会)の目標に与える潜在的影響やその対応を議論するフォーラムの開催
詐欺行為を想定した見解
仮想通貨やブロックチェーンの発展に照らして、FTCの消費者保護や競争推進という使命を確実に継続できるようにする重要なステップとして、ワーキンググループに関してニール・チルソン氏は述べているようです。
今回の動きは、ビットコインで詐欺を働いた4人に対してFTCが起こした訴訟に続くもので、ニール・チルソン氏は次のように話しています。
「詐欺師が古い手法を再利用して、仮想通貨の魅力や神秘性を悪用することが想定される」
ある程度の先回り・先読みした見解によってもワーキンググループの存在があるといったところでしょうか。
ブロックチェーンや仮想通貨に関連する事件
FTCにとってのブロックチェーンや仮想通貨に関連する事件は新しいものではありません。
2015年に消費者の電話を乗っ取って仮想通貨のマイニングを行ったアプリ開発者に対して仮想通貨関連の訴訟を起こしています。
翌2016年にも、マイニングマシンの利用可能性や利益性・新規制について消費者を欺いたとして、マイニング業者であるバタフライ・ラボに対して訴訟を起こしました。
まとめ
3月初め、ブロックチェーンを活用して強制労働に対抗するプロジェクトの立ち上げを発表(米国務省とコカ・コーラ他3社の連携)しました。
こうした動きをみると、ブロックチェーンそのものは今現代において最も重要な技術として確立されていることから、FTCの今回のような動きは当然といえば当然なのかもしれません。