今月1日のロシア連邦議会の公式発表によればロシアのプーチン大統領は仮想通貨合法化に向けた法採択の期限を7月1日に定めたそうです。ロシア財務省とロシア中央銀行の法案も提出され、”ロシア経済圏での仮想通貨の合法性”をめぐって法案は可決されるのか否か…
ロシア財務省とロシア中央銀行
ロシア連邦議会の公式発表の報告書によると、以下のとおり。
これまでに開発されてきた仮想通貨を仲介者を挟まずに直接取引ができる技術(ブロックチェーン技術)に関する2つの法案。
-2つの法案とは?-
ロシア財務省
ICOの法的ガイドラインにスポットを当てている
ロシア中央銀行
クラウドファンディングを別法案として出している
両局の一致と食い違い
ロシア財務省とロシア中央銀行は、仮想通貨に関する事項としては一致と食い違いが生じているようです。
一致していること
仮想通貨を規制する方向には意見が同じ
食い違ってること
仮想通貨取引に対する考え方の食い違い
ロシア中央銀行は、仮想通貨取引に参加する小売業者や投資家を本質的に好まないみたいです。
食い違いに関する説明
この両当局の食い違いについて、ロシア国家院金融市場委員会のアナトリー・アクサコフ議長が説明しています。
ロシア中央銀行は中この手のデジタルマネーの合法化に反対している。
なぜなら市民が仮想通貨のリスクを考慮せずに無計画に次から次へと投資してしまうからだ
これはまた随分と思い切った発言な気がしますが…
「あいつらが何も考えないでホイホイ投資してるからでしょ」と言わんばかりの感じになってますね。
双方の法案
ロシア財務省とロシア中央銀行、双方の法案が可決されれば今年の5月1日から施行となるようです。
ただ、その際には法案を補足するための法律が仮想通貨の流通量をみて決定されることになるといわれているので、ロシア財務省とロシア中央銀行の双方の協力が必要になってくるんでしょうね。
ちなみにロシア新聞は「仮想通貨はデジタル通貨としての地位を獲得することになる」と報じています。
期待されてること
この法案によってスマートコントラクトなどのデジタル決済が促進されることが期待されています。
その他、違法なマネロン(資金洗浄)対策としても有効に思える、といった声が上がっているとのこと。
将来的に言ったら仮想通貨は支払い手段として使われることになると思うけど、その範囲は法律で限られた範囲であることには変わりないですよ、ってことを案議会委員長のペイベルさんが言ってました。
まとめ
ロシアではこうした仮想通貨の議論が今後も焦点となるんでしょうね。
ロシア財務省もロシア中央銀行も双方ともに色んな提案はしているわけですし。
ただ、そこにまた”一致と食い違い”はあるでしょうから、「ここは一致させないとでしょう」というときは是非とも協力し合ってほしいものです。
あとはマイニング規制についてもまだ注目したいところです。