今月初めにビットメインが発表したマイニングマシン「アントマイナーX3」、このことを受けたモネロの開発チームが同マシンの作動を阻止する変更を24日に発表しました。
マイニングマシン「アントマイナーX3」
「アントマイナーX3」とは
ビットメインが発表したアルトコインのモネロ、クリプトナイト・アルゴリズムにもとづいたほかの仮想通貨をマイニングするための新しいASICを搭載したマイニングマシン
モネロの開発チームが、この「アントマイナーX3」の作動を阻止する変更をモネロのコア開発者が24日に発表しました。
発表は、モネロのプロジェクトリーダー(コア開発者)であるリカルド・スパーニャさんが「GitHub」への投稿で伝えた形になります。
「Lithium Luna」
モネロが発表したこの新たな変更は「Lithium Luna」と呼ばれるそうで、4月更新予定とのことです。
「ASICによるDoS攻撃対策としてアルゴリズムを若干変更する」
と、モネロは話しています。
ASICとは
エーシック。電子部品の一つで、特定用途のための集積回路。
「Application Specific Integrated Circuit」の頭文字から「ASIC」
DoS攻撃とは
サイバーの攻撃の1つであり、攻撃目標であるサイトやサーバに対して大量のデータを送り付けることで行われる攻撃で、主に下記の2つのタイプに分類される。
フラッド型
プロトコルを攻略して大量のデータを送り付けることで、攻撃対象が処理しきれない状態に持ち込んでしまう
脆弱性型
サーバやアプリケーションの脆弱性を利用して、不正処理を行わせ、サービス機能を停止させる
リカルド・スパーニャさんとツイート
「アントマイナーX3」がビットメインのウェブサイト上で発表されたとき、モネロのプロジェクトリーダーであるリカルド・スパーニャさんは、「この装置はモネロで作動しないだろう」とツイートしてます。
Just a reminder that this WILL NOT work on Monero https://t.co/rhy6k2I4Yh
— Riccardo Spagni (@fluffypony) 2018年3月15日
これに関してはこちらでも書いています。
モネロはプライバシーを重視し、ASIC耐性のある通貨、そのASI耐性を脅かす仮想通貨マイナーに対してはPow変更により対抗する、とブログで言っていました。
リーダーのリカルド・スパーニャさんは18日にツイッターで
It might entirely be less secure, but the community has made the hard call, and all we can do is see what happens. It’s the same as Monero’s tail emission – maybe that turns out to be unnecessary, or even net negative, but in the absence of strong evidence we must try our best.
— Riccardo Spagni (@fluffypony) 2018年3月18日
変更による不具合は、そのどれもアントマイナーX3の作動を阻止することで埋め合わせになる
といったスタンスで、ざっと訳すとこんな感じになります↓
無意味かもしれないし、ひょっとしたら総合的にみてマイナスかもしれない、それでも有力な証拠がない状況で我々はベストを尽くす必要がある
まとめ
モネロのプロジェクトリーダーのリカルド・スパーニャさん、ビットメインのことをぶっちゃけどう思っているのか。そういったところを本人がつぶやいてくれたら軽く炎上してしまうんでしょうか。
その反対にビットメインはリカルド・スパーニャさんのことをどう思っているんですかね、ちょっと気になります。